●5 枚玉屈折望遠鏡に至高の光学系を実現
FSQ-80FC は、口径 80mm、焦点距離 450mm(F5.6)
対物レンズは 5 群 5 枚構成で、大きく分離した前群 3 枚のうち 2 枚にフローライトレンズを採用し収差を抑え、発散性のある後群2枚で像面の平坦化を行っています。これにより、TOA の中心像と FSQ の平坦性を併せ持つ、至高の光学系を実現しました。
また、レンズ構成だけでなく、5 枚のレンズを安定して保持するために対物セルも新設計を施し、高性能かつ安定した品質を両立できる構造を確立しました。
本製品には、最高峰のフラットフィールド 5 枚玉天体望遠鏡として、フォトビジュアル屈折望遠鏡の元祖である従来の FSQ シリーズを踏襲し、FSQ(Flat-field Supreme Quintuplet)と名付けています。
●TOA シリーズに比肩する最高峰の眼視性能
FSQ-80FC は単なるアストログラフではなく、最高峰の眼視性能も兼ね備えています。屈折望遠鏡としては比較的明るい F5.6 の光学系でありながら、中心像の眼視ストレール比は 99.7%に達し、この値においては眼視用のフラッグシップモデルである TOA シリーズをも上回ります。中心像の結像性能の指標となる球面収差図は TOA シリーズと同様に、軸上へ貼り付くような一本の線状です。色収差はもちろん球面収差も含めて実用上完全な収差補正を施しており、正に無収差光学系と呼ぶにふさわしい性能を誇ります。一般に過剰倍率と言われる高倍率を掛けても鏡筒由来の色収差は皆無で、月面の縁など輝度差の大きな対象もハイコントラストで観察できます。対物レンズは5枚構成ですが、レンズ枚数の多さを全く感じさせない抜群のクリアネスで、弊社フラッグシップの TOA シリーズに比肩する最上級の高倍率性能を実現しています。加えて2インチアイピースの最大視野をカバーする範囲でほぼ完璧な収差補正を施しているので、低倍率観察時にも鏡筒側に由来する収差はありません。
この極めて高い眼視性能を活かすために十分なバックフォーカスも確保しています。接眼体後端から焦点面までの距離(メタルバック)は 159mm あり、別売の「天頂ミラー50.8」を併用しても無限遠にピントを合わせることが可能です。
※但しタカハシ製以外のアイピースを使用した場合、合焦しない事があります。
●従来の FSQ シリーズを凌駕する極小星像・豊富な周辺光量
FSQ-80FCは現代の主流となっている冷却CMOSカメラの感度分布や分解能を意識して設計しました。現行の冷却 CMOS カメラのみならず、将来これらが一層高画素化した場合でもカメラの解像度を遺憾なく発揮できるよう、極めてシャープな結像を実現しています。
直焦点のイメージサークルはフルサイズカメラのセンサーでも余裕を持ってカバーするΦ50mm を確保しています。RMS スポット直径は 436~656μm までの 11 波長に均等に処理を施した値で、中心で 0.8μm、フルサイズ周辺で 2.2μm、Φ50mm で 3.0μm です。弊社が今まで公開してきた 100μm 枠では判別できないほどの針の先で突いたような鋭像をイメージサークル全面に実現しています。周辺光量は APS-C 周辺で 99%、フルサイズ周辺で 97%、Φ50mm で93%と、極めて豊富です。写野周辺の淡い星雲に至るまでコントラストを損ないません。
星像の自然さという点でも設計上の工夫を施しています。軸上色収差も極限まで補正されており、色ハローは皆無に等しいと言えます。明るい星から微光星まで、星の持つ色合いをそのままに捉え、素直な画像処理で美しい星像の表現が期待できます。
● 冷却 CMOS カメラでの撮影を意識したアダプター構成
FSQ-80FC ではこれまでの弊社天体望遠鏡とは異なる、新しいアダプターリングシステムを採用しています。M48 眼視アダプターを取り外すことで M48 ネジ/バックフォーカス 55mm の標準規格となり、多くの冷却 CMOS カメラが追加アクセサリー無しで取り付けることができます。アダプター内側には M48
P=0.75 のフィルターネジも設けられています。(M72- M54 CMOS アダプターの内側は、M52 P=0.75 のフィルターネジとなります。)M54 ネジ/バックフォーカス 55mm の CMOS カメラについては、
別売の「M72-M54 CMOS アダプター」を使用することで取り付けが可能であり、レンズ交換式カメラについては別売の「M72 一眼アダプター」と「カメラマウント DX-WR」を使用することで取り付けが可能となります。また、接眼部には従来の FSQ シリーズ同様、減速比1:8の MEF(減速微動装置)が標準装備となっているため、細かなピント調整もスムーズに行えます。
