レモン彗星(C/2025 A6)は2025年10月下旬から11月上旬にかけて地球と太陽に最も接近し、見かけの明るさは3等級台まで明るくなりました。
10月21日に地球との距離が最も近くなり、約0.6au(約9,000万km)まで接近しました。現在地球からは徐々に遠ざかっていますが、日本では11月上旬の夕方、日没後1時間ほど観測可能です。太陽の沈む方向(西)の空へカメラや双眼鏡、望遠鏡を向けてみましょう。
2025/10/28のレモン彗星 スタッフ撮影(AskarACL200 /ZWO ASI2600MC Pro 60秒)
iPhone16proで撮影したレモン彗星 スタッフ撮影)
彗星が自力で探せないときは、Skywatcherの自動導入(GOTO)マウントと
SynScanAppの「彗星カタログ(Comet)」を活用してみましょう。
詳しい操作方法は ? こちらのページ(よくある質問)
■ 双眼鏡で見よう
大口径双眼鏡 CometScanシリーズ は彗星の探索にピッタリです。
基本的には街灯の影響の少ない場所での観測をおすすめしますが、10倍50mm や 9倍63mmといった、大口径で集光力の高い双眼鏡を使用すると彗星の尾を観測しやすくなります。

デジタル一眼、スマホ、CMOSカメラなどは高感度・低ノイズ化が進んでおり、比較的容易に彗星が撮影できます。下は難易度や写りやすさの目安です。
各焦点距離(35mm換算)での写り方シミュレーション
24mmはスマホカメラ、50mmは標準レンズ、180mmは望遠レンズ・天体望遠鏡を想定
ご注意:尾の長さや形状はシミュレーション上のものです。実際の形状や見え方は大きく変わる場合があります。

※写真は2023年に撮影したZTF彗星です。
200mmF4屈折望遠鏡+CMOSカメラ
1. スマホで撮影 (手軽さ ★★★★★ 写りやすさ ☆ 機種次第)

比較的新しいスマホであれば4等級の彗星も撮影可能です。スマホホルダーで三脚に固定し、ナイトモードなどで長時間露光するとより写りやすくなります。
2. 一眼カメラで撮影 (手軽さ ★★★★☆ 写りやすさ ★★☆☆☆)
一眼+広角レンズを三脚で固定。24mmなら約20秒、50mmなら約10秒を目安に撮影。F値はできるだけ明るく設定し、露出やISOを調整します。
3. 自動追尾マウントで撮影 (手軽さ ★★★☆☆ 写りやすさ ★★★☆☆)
AZ-GTiやStarAdventurerGTiなどを使用し、焦点距離100~300mmで撮影。1枚30~60秒程度で複数枚を撮影して後でスタックします。
>> AZ-GTi
>> StarAdventurerGTi
4. 望遠鏡で撮影 (手軽さ ★★☆☆☆ 写りやすさ ★★★★★)

焦点距離300~600mmの望遠鏡で迫力ある写真が得られます。F値は可能な限り小さい値(明るい方)が有利。Askar80ED+0.7倍レデューサーで392mm F4.8の組み合わせがおすすめ。
>> Askar 80ED