そもそも火星大接近って珍しいことなの?

火星は2年2か月ごとに地球に接近しますが、軌道の関係で接近距離が年によって変わります。大接近は2003年以来15年ぶり。次回は2035年9月。ということで大接近した火星にはなかなかお目にかかれません。

火星を望遠鏡で観察すると何が見えるの?

土星にはリング、木星には縞模様があります。では火星は何が見えるのでしょう?
火星は夜空で赤く(~橙色)輝いて見えます。火星が赤いのは、表面が第二酸化鉄(鉄さび)で覆われているためです。
望遠鏡で観察すると地球の北極、南極に相当する極冠(きょくかん)と呼ばれる白い部分が見られます。極冠は二酸化炭素が凍ったもの(ドライアイス)です。また表面に黒い模様も見られます。[ 図:左]

火星は約24時間で1回転、自転運動をしていますので観測する日時によって見える模様が変わります。[ 図:右]

■おまけ
1800年代後半、イタリアの天文学者スキアパレリが火星を観測した際の記録に、表面の模様をイタリア語でcanali(溝、水路)と表現。やがてこれが英語でcanals(運河)と翻訳されました。「運河」は人工的なもの。ということで、火星に文明があるのでは?という考えが広まることになったとも言われています。

どこで観る?

星の観測イコール都会を離れた空が暗い所・・・
確かにそうですが惑星の観測ではその必要はありません。
なぜなら主な惑星は都会でも簡単に見つけられるほど明るく輝いているからです。
観測場所はご自宅や近所の公園などでOKです。
ただしひとつ条件があります。今年の火星はあまり高くまで昇りません。南よりの方角の視界が開けた場所で観測しましょう。
それから、街灯など明かりが近くにあると観測がしにくいですので、なるべくそうしたものが視界に入らないようにするといいでしょう。

火星ってどれ?

下図は火星の位置と動きをあらわした図です。天体を探すうえで大事なのは日時、方角、高さ。天体は時間とともに見える位置が変わるからです。例えば6月15日の0時頃と7月31日の21時頃はだいたい同じような位置に見つけることができます。火星は南東の方角の高さ約20度の低い空に見えています。時間が遅くなると高度が増して更に観測しやすくなります。火星はとても明るく、赤々と輝いているので簡単にわかるでしょう。


今年の火星の観測に適した時間はだいたい次の通りです。
6月:2時過ぎ 7月:0時過ぎ 8月:22時過ぎ 9月:20時過ぎ

望遠鏡でのぞいてみると・・・

倍率はできれば150倍以上(望遠鏡のスペックにあわせて)で観測します。
最初はただの小さな赤い点にしか見えないかもしれません。
これで大接近?と思われるかもしれません。でも、じっと我慢でじっくり観察してみてください。目が慣れてくると極冠や模様が見えてくることがあります。

またゆらゆら揺れたり、ぼんやりとしか見えないことがあります。
これは地球の大気の揺らぎによるものです。じっくり観測していると、大気のゆらぎが小さくなり、極冠や模様がはっきり見える瞬間もあります。天体観測は地球の大気状態で見え方が激変します。自然相手です。根気よく観察してみましょう。



※星図、自転シミュレーションはアストロアーツ ステラナビゲーターを使用しました。

他の星も見てみよう!



 



ちょうど火星接近のころ、夕方の西の低い空に金星が見られます。
また宵の時間、南西のやや高い空に明るい星が輝いています。木星です。
そして南のやや高い空には土星が見えます。また宵過ぎには月が昇ってきます。

望遠鏡選び

ひとことで言えば、できるだけ口径(レンズ径、鏡径)の大きな望遠鏡を選ぶとよいでしょう。
望遠鏡を選ぶとき、みなさんが最初に気にされるのは「倍率」だと思います。
でも天体望遠鏡を選ぶ際は倍率よりも「口径(こうけい)」を気にしてください。
口径が大きければそれだけ光を集める力が強くなります。
望遠鏡の倍率は接眼レンズ(覗きこむレンズ)を変えることで、ある程度は自由に変えられます。望遠鏡に付属する接眼レンズで物足りない時は追加で購入されるといいでしょう。

シュミットおすすめの望遠鏡

主な特長
・屈折式:安定した像とコントラストの高さが特長。メンテナンスフリーが魅力。
・ニュートン式反射:シャープな見え味が特長。口径も大きく火星観察に適していますが、時々鏡の調整が必要です。
・シュミットカセグレン式反射:大口径、長焦点なので惑星観測に適しています。時々鏡の調整が必要です。観測前に望遠鏡を外気温に十分慣らすことがポイントです。
・マクストフカセグレン式反射:大口径、長焦点なので惑星観測に適しています。メンテナンスフリーが魅力。観測前に望遠鏡を外気温に十分慣らすことがポイントです。

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